世界の森のようちえん

ドイツの森のようちえん

ドイツの森のようちえん
ドイツの森のようちえん/ドレスデン市(旧東ドイツ)
森のようちえんピッコロ 中島久美子

2009年に文部科学省 独立行政法人国立青少年教育振興機構主催の日独青少年指導者セミナー
に参加しました。森のようちえん視察に限らずドイツの幼児教育各施設を訪問し、最終日はドイ
ツの幼児教育者の方々と幼児教育に関してディスカッションする時間を持ちました。
下記はその時の記録です。

●日独青少年指導者セミナー 
【概要】
主催:文部科学省 独立行政法人国立青少年教育振興機構
日時:2009年11月15日?11月29日
工程:ベルリン 保育園、幼児教育指導者養成大学、幼稚園、ドイツ児童連盟訪問(5日間)
   ドレスデン 統合保育施設、森のようちえん、自然体験教育施設、ホームステイ(6日間)
   ボン 日独セミナー、合同評価会(3日間)
団員構成:A1団(8名):生きる力を育む(低年齢児童の支援制度と方法)
     A2団(8名):生きる力を育む(困難を抱える青少年の社会性を育むための支援)

●森のようちえん訪問 2009年11月23日@ドレスデン市(旧東ドイツ) 
【概要】
★創立 1997年(初年度子供7人保育士1人でスタート→現在子供40人保育士6人)
★対象年齢  2歳9ヶ月?未就学まで
★保育時間  8:00?16:00(8時間)*東ドイツで最初の8時間保育の森のようちえん
★保育費 130ユーロ(約17000円)1ユーロ=130円 *付近の私立の幼稚園と同程度
★施設 園舎なし(父母会は森で) 
    保育会議(月2回)は保育士の自宅で行う(20:00?25:00)
★禁止事項 1.生きている植物を抜く
      2.生きている動物(虫含む)を触る じっと見る事はよい
★約束 分岐点に行ったら先に行かずに待っている
★保育方針 1.子どもを手伝わない
      2.子どもが自分の限界を知る
      3.保育士は一緒に遊ばない(観察のみ)

【様子】
(1)笛がなったら親と離れる(子どもが主体なので子どもが先に出発、親はその場に残る)
   写真1.
(2)朝の会(秘密の場所) 子どもたちがその日何をするか決める
   写真2. (3)公営の公園の倉庫 保護者が建設した倉庫に荷物をしまう。
   写真3.
(4)昼寝用マット(8時間保育なので野外での昼寝あり)
   ★1月の平均気温@ドレスデン 最高2.7度 最低ー2.2度
   写真4.
(5)子どもの様子(顔がわかる写真撮影不可)
   写真5.6.

【森のようちえんQ&A《Q:中島 A:主催者(ヘスーサン)》】
Q 経営資金はどうなっていますか
A 初年度から公的助成金が支給されました(子ども7人、保育士1人)。
Q どこからの助成金ですか
A 市と州の両方から助成金が出ています。これで保育士の人件費はまかなえています。しかし、
これでも資金不足です。
Q 助成金受託方法は?
A 初年度森のようちえんのコンセプトを行政の担当者に提出したら、コンセプトに賛同できると
いうことですぐに支給されました。
  逆に日本では子育てに関わる施設に何故助成がでないのですか。
Q 森のようちえんが増えているかと思いますがそれは何故だと思われますか
A 森のようちえんは増えていません。
  むしろどうして森のようちえんに入園させるか不思議に思う家庭が多いと思います。
  しかし私は森のようちえんで確実に子どもが育っていると思っています。



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